デジタルサイネージで扱うコンテンツ
デジタルサイネージで取り扱うコンテンツには、静止画や動画、Webといったものがあげられます。
これらについては特にどれが優れているというわけではなく、目的や設置場所、見てもらうターゲット層を意識して使い分ける必要があると言えます。
静止画
静止画は、デジタルサイネージで表示するコンテンツ作成において、制作が比較的簡単で、コンテンツ作成料も他のコンテンツより抑えることができるため、スタンダードに用いられる種類です。
ポスターと変わらないのでは?と思う方もいらっしゃるかもしれませんが、静止画がポスターと異なる点は、表示内容を随時切り替えられて複数のポスターを用意しなくても済むこと、ポスターよりも鮮明な画像を表示できることなどがあげられます
動画
デジタルサイネージの大きな特徴は、表示するコンテンツに静止画だけではなくて、動きのある映像を放映することができる点です。
例えば、静止画だけでは伝わらない情報やインパクトのあるCMを流したり、動きを付けることでより注目されるようにテロップを流したりといった使い方が可能になります。
また、動画に合わせた音声や、人の動きに合わせた動画を表示させることで、よりリアル感を演出できると共に、目の前のターゲットだけではなく街中を行きかう様々な人に効果的に情報を届けることができます。
Webページ
デジタルサイネージのディスプレイとPCを接続することでWebページをデジタルサイネージ上でコンテンツとして表示することができます。
また、タッチパネルで操作が可能なデジタルサイネージの場合は、ディスプレイの前にいる人がその場で操作をすることができ、インタラクティブなコミュニケーションツールとしても提供されています。
更にこのディスプレイにセンサーやカメラを設置すれば、ディスプレイの前にいる人を認識できてエンターテインメント性のあるコンテンツが出来上がるわけです。
デジタルサイネージの面白い活用事例3選
デジタルサイネージでさりげなく禁煙をよびかける
スウェーデンのストックホルムの街中に設置されたデジタルサイネージでは、歩きたばこをしている人がドキっとする企画が行われました。
実はこのデジタルサイネージには、センサーが内蔵されていて、たばこの煙を感知すると、ディスプレイの男性が咳をする仕掛けになっているのです。
そして、最後にはニコチンパッチ等の禁煙グッズの宣伝とともに、『禁煙しましょうね』というメッセージが表示されます。
街中に設置された大画面のデジタルサイネージに、周囲の通行人もいる前で咳をされてしまうと、思わずその場でタバコを捨てたくなる効果的な企画です。
スマホと連動してクーポンがもらえるデジタルサイネージ
サークルK・サンクスが実験的に設置したデジタルサイネージ(JR名古屋駅のコンコース付近)では、表示された特設サイトにアクセスし、アンケートに答えることで『キリン一番搾り生ビール(350ml)缶』の無料引換クーポンが発券されるようになっています。
この実験により、クーポンを取得した人は合計で約1500人、その内の約86%もの人を実店舗へ総客出来たことが明らかになったといいます。
このようにスマホと連動したデジタルサイネージはカナダのマクドナルドにも設置されています。
これは、デジタルサイネージに映っているフライドポテトを、自分のスマホ画面にあるポテトケースに移し替えるというもので、指でスマホの画面を上から下へとスワイプすると、どんどんポテトがケースに入っていきます。
制限時間内に全てのポテトを入れられればクリアになり、参加した人へポテトのMサイズをもらえるクーポン券が配信されるという仕掛けでした。
空間や景色と連動したデジタルサイネージ
カナダのマクドナルドは、朝マックを訴求するために実施したデジタルサイネージとして、日の出に合わせて朝マックのメニューを道路沿いのデジタルサイネージに放映させました。
これは気象情報とリアルタイムで連動するというもので朝日が昇るのと同様、朝マックのメニューである『エッグマフィン』が看板の下から少しずつ昇ってくるという仕掛けで、通行人にタイムリーに朝マックを思い起こしてもらおうという狙いがあります。